パンデミックの後

我が家では犬(英国犬 鳥は追いかけるのが好き)との毎朝の散歩が日課です。

今までは私が行なっていましたが、リモートワークになった今は我が夫(加奈陀人 鳥は見るのが好き)も一緒に毎朝8時前後に1時間程行なっています。

*この時間が一番人が少ないので。

歩きながらふと、夫が「このパンデミックが終わったら何をしたい?」という話題を振ってきました。

うむ、そうだな…。

私は今までは住むなら都会一択で、田舎に住むのは絶対ごめんだね、という考えでした。

車がないと動けないなんて不便だし、年を取れば取る程、都会の方が便利でいいに決まっている!

庭いじりなんて、他所様の家を「すごいなぁ」と眺めるのが関の山、

自分でまめに手入れするなんて無理無理!

という具合です。

自分自身が田舎育ちゆえか、他人が自分のことを知っているという環境も厭でした。

逆に夫は田舎暮らし(というか小さい街)がしたいタイプで、

トロントに住んでいるときなんて「はぁ…なんで自然が少ないんだよ…」と愚痴をこぼしていたくらいです。

トロントは加奈陀で一番の大都市。

 

しかし、今回の新型肺炎の騒動で大きく生活の変化を余儀なくされた今、

ちょっと考えが変わってきました。

もし、今我が家に小さいながらも庭やテラスがあれば、どんなにか心が晴れただろうか。

もし車があれば、買い物ももう少し楽だったのではないか。

小さい家でも、都会なら外に出れば公園もカフェもあるんだし、それで十分だと思っていましたが、それが叶わないのが今。

それはいつでも突然起こりうるのだな…。

はて…もしや…わたし…

住むなら都会一択!の気持ちが揺らいでいます?

まぁ、そういう即物的な気持ちに揺り動かされるのが私の浅はかなところですけどもね。

 

ちょっと真面目な話をするなら、

加奈陀の市民権取ろうかなぁ…という気持ちが沸き上がってきています。

今回の騒動で、厭でも見えてくるのが各国の政治状況。

日本はお気楽な国であり、お気楽でありながらも、なんとか(?)ここまできていますが、

今回の騒動での日本政府の振る舞いが、もう、ちょっと…いや…それはないだろう?と思っております。

非常時に生活から全く乖離した言動を繰り返す日本政府には好き嫌いを通り越して絶句するしかないですし、

まさに今、政府の動きが重要で、そんな時でさえも政治的な話を話題に出来ない国の雰囲気も絶句するしかない。

その雰囲気が分かるからこそ、もうそこには戻れないことも肌で感じています。

だって死なば諸共…みたいな雰囲気で、批判がただの文句で我が侭、みたいに取られるのがどれだけ異常な雰囲気なのか知ってしまった私はもはや日本では悪い意味で異端。

こういう状況を異国で過ごすことになった私の人生に、1つの流れを感じています。

 

日本は好きです。

自分の強い意志で海外移住しましたが、実は別に「日本が嫌いだから」という理由ではないんですよね。

郷愁を強く強く感じますし、心の歌は「麦の唄」ですわ。

*あれ、でもこの曲は、結局新天地で頑張っていく唄かしら。


中島みゆき「麦の唄」Music Video [公式]

 

改めて申し上げますが、加奈陀だって楽園ではありません、えぇ、それは全然(おい)。

トルドー(現加奈陀首相)が完璧か?と言われれば、いや…あの殿方、日加の会談で国の名前間違えるような御方なのですよ…。

thepostmillennial.com

現加奈陀政府の政策だって批判はてんこもりで、

馬鹿みたいに高い一部都市の賃貸料のせいで生活できない!(不動産の高騰はずっと続く社会問題の1つ)

色々とあります。

 

日本は今のところ多重国籍を認めないので、加奈陀の市民権取る=日本国籍を喪失、という流れになりますから、

永住権のままで、まぁ、いいか〜(後で考えよう)と思っておりました。

その「後で」が結構早く来たな、という感じですね。

去年永住権を取った私は、まだ市民権申請の資格を見たしてはおりませんし、

考える時間がまだまだありますけれどもね。