鬼のパンツを履いて考えてみた

こちら加奈陀ではZARAのセールが佳境で、店はカオス状態です。

そんななか、鬼のパンツ柄(虎柄)スカートが800円になっていましたので、

購入し節分に備えているこの頃でございます。

あとで鬼のお面も作るつもりです。

夫(加奈陀人)には、

「新しいスカート?いいね、虎柄?」と聞かれたので

「違います、鬼のパンツ柄です」

「ONI...?」

というやり取りの後、画像を見せて理解を深めて頂きました。

我が家は今日も異文化交流に余念がございません(おほほ)。

 

鬼のパンツを買ったのには訳がありまして。

実は、ここ数日で色々と物事が重なっていました。

今週始めに登録していた派遣会社から連絡があり、休暇中の人の代わりとして二ヶ月だけの仕事がある、ということでした。

日本の政府系の機関でのお仕事です。

でも更新はないので仕事探しは続きますが、2ヶ月分のお給料は手に入ります。

確約はありませんが、行政機関で少しだけ仕事をしていた身としては、2ヶ月だけでも潜り込んでおけば、今後ポストが空いたときに話が来やすいですし、

コネクションを作るという意味でも、ある意味チャンスと言えばチャンスです。

お給料自体は決して良くはないですが、確実に貰えます。

面接での手応えも良かったようで、派遣会社の担当の方からは「ほぼ決まり」なようなお返事をもらいました。

もう一方で、その2ヶ月間の間に、大学の授業の仕事と私の研究関連の団体でのボランティアの話が舞い込んできました。

期間もちょうど2ヶ月間ほど。

なんで、こう被るのか…と呆然としました。

もし、10月に派遣会社から話が来ていたら年末まで仕事をして、1月から大学の仕事とボランティアに参加出来たのに…と考えてもしょうがないことを思ってしまいました。

*加奈陀ではボランティア経験も履歴書に経歴として記入可能、評価もしてもらえます。

 

さて、どちらもやれたらいいですが、それは無理です。

どうしたらいいものか。

そんな気持ちで面接の帰り道、ZARAに寄りました。

そこかしこにセール品が最終段階で鎮座していました(つまり、しっちゃかめっちゃか)。

値段も安かったのも手伝い、普段では買わないような服の冒険もしつつ、考えは続きます。

そこで鬼のパンツを見つけたわけです。

気分を変えたくて買ってしまったわけですね、はい。

 

例え2ヶ月でも、お金を取るべきじゃないか、だってボランティアも大学の仕事も、直接のお金にはなりません。

大学の仕事に誘ってくれた先生も、私が仕事を探している状況は分かってくれていますので、もし急にでも仕事が決まれば遠慮なくそちらに行きなさい、と言ってくれていました。

私は日本の学歴で日本語が自由に使えるので、日本語が活かせる場所が確かに仕事では強みになることはなるんですけど。

5年後もずっと、こうやって探していくんだろうか、やりたいことをただ夢見ながら?

カナダでの経験を積む機会を作れず?

いつになったら積むつもり?

 

カナダでやっていく、それには「カナダでの」経験を増やしていくことだけが、自信と経歴を重ねさせてくれます。

今、そのチャンスを目の前にしているんじゃないかしら、と。

2ヶ月分のお給料は、当然のごとく一生食べていく分にはなりません。

これからも仕事探しは続きます。

今回のカナダでの経験が直近のお金をもたらしてはくれなくても、次に繋げられて、将来の仕事に繋がるんじゃないか。

探しても上手く見つけられなかったポジションが、目の前に来ている。

10年暮らせる経済的余裕はありませんが、2年はなんとかなる基盤はあります。

この二ヶ月分を蹴っても、結果大きな実りがもたらされる可能性を手に入れるべきでは?と思いました。

 

友人、そして夫にも話しました。

みんな、最終的にはももえが決めたことが正解だが、個人的には大学とボランティアの方を選んで将来に繋げた方が良い、と言っていました。

特に生活基盤を共にしている夫には、正直反対されるかしら、と思いましたが

「ももえ、僕たちは今すぐ生活に必要なまとまったお金は必要じゃない。僕も学生がもうすぐ終わる。君は自分の道を選べ。お金は大事だが、全てじゃない。その経験は例え他の都市に引っ越しても使えるものだ」

と真っすぐに言われました。

 

今朝改めて鬼のパンツを履いて、派遣会社には断りのメールを入れました。

今後これをどう活かすかが、私の仕事であり責任です。